ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

教育一般

教員として、厳罰を望む

名古屋地裁が16日、懲役2年6カ月の判決を下したと報じられている。 digital.asahi.com 教員グループによる盗撮画像共有事件の、グループ開設者である元小学校教諭(42)に対してである。同業者として、この判決はむしろ甘いくらいだと感じてしまう自分がいる…

追手門学院大学の生成AIガイドラインを読んで

追手門学院大学が、2026年4月から全学生約9,500人にGeminiとNotebookLMの利用環境を提供し、あわせて「学生向け生成AI利用ガイドライン」を制定したというプレスリリースを読んだ。 www.otemon.ac.jp これは大学として一歩踏み込んだ動きで、初等中等教育の…

不登校とICTの話として

文科省が4月9日に、不登校の児童生徒の出席扱い・成績評価に関するリーフレットを公開した、というニュースを目にした。 www.kknews.co.jp 学校外の施設で相談・指導を受けている場合や、自宅でICT等を活用した学習活動を行っている場合に、一定の要件を満た…

夢と簡単に言うけれど

13日から始まるフジテレビの新ドラマ「サバ缶、宇宙へ行く」と、文部科学省がタイアップしているのだという。 www.fnn.jp 記事によれば、文科省はこのドラマと組んで「『夢』が『夢』で終わらない場所。それが、専門高校」というキャッチコピーのポスターを…

デジタル教科書の不安は…

リシードの記事を読んだ。 reseed.resemom.jp ネットを眺めていると、デジタル教科書の話題でかなり盛り上がっている。否定的な意見が目立つ。ただ、議論の中身を追っていくと、デジタル教科書そのもののイメージを正確に持てている人がそんなに多くないんじ…

国語のワーキンググループがありましたね…

第7回国語ワーキンググループの資料を眺めていたのだが、まあ…正直なところ、これは一読してすぐに飲み込めるような代物ではない。 www.mext.go.jp 自分はこの手の議論はそれなりに追いかけているつもりなのだけれど、それでもかなり手強いぞ、これは、とい…

文理融合学部の「人気が出ない」問題

スタディプラスが高校1・2年生を対象に実施した「文理融合学部に関するアンケート」の結果が公表された。 www.kknews.co.jp 文理融合学部の認知度は7割超と高いものの、「文理どちらも中途半端にならないか」「就ける職種がわからない」という不安が志望のネ…

新学期に確認しておきたい「ブラウザAI要約」の話

新学期が始まった。年度の始まりに改めて確認しておきたい調査がある。 今年1月にリシードが報じた記事で、社会構想大学院大学の中川哲教授らの研究チームが、小中学校における「ブラウザAI要約」の利用実態を調査した結果が紹介されていた。 reseed.resemom…

「相談できる先」があるということの価値

スタディポケットが、文科省の「N-E.X.T.ハイスクール構想」に関連した生成AI活用の相談窓口を開設したというプレスリリースが出ていた。 prtimes.jp N-E.X.T.ハイスクール構想は、2040年を見据えた高校教育改革の事業で、探究学習の高度化や地域・社会とつ…

データが「見せてくる」もの

コニカミノルタの「tomoLinks」が、生成AIを組み込んだ教育ダッシュボードを開発したというニュースが出ていた。 www.kknews.co.jp 出欠や成績だけでなく、心の状態や学習の振り返りといった主観的なデータも統合して、AIが「気づきカード」として教員に提示…

教員不足3827人という数字

3月5日に文部科学省が公表した「教師不足」に関する実態調査の結果が話題になっている(少し前のニュースだが、年度末の今だからこそ)。 news.tv-asahi.co.jp 相変わらず、現場に人は足りていない。 4年で倍増 上記の記事で紹介されている内容は以下の通り…

教室の中の「日本語の壁」にどう向き合うか

日本語指導が必要な外国籍の児童生徒が、20年前と比べて約3倍に増えているという報道があった。 kumanichi.com 文部科学省のデータによれば、公立小中高校に在籍する外国籍の児童生徒のうち、日本語指導を必要とする子どもは約5万8千人。日本国籍を持ちなが…

法教育のデジタル副読本

法務省が高校生向け法教育リーフレット「18歳を迎える君へ」をデジタル副読本として刷新・公開したとのこと。 www.kyoiku-press.com www.moj.go.jp 従来の解説動画等とも連携しているとのことで、教員が限られた授業時間内で活用しやすいように工夫されてい…

学校図書館は「役に立つ場所」だけではなく

文科省の「図書館・学校図書館の運営の充実に関する有識者会議」が報告書「図書館が拓く未来の学びと地域社会」を公表した(2026年3月17日)。 www.mext.go.jp 日本教育新聞でもこの報告書について報じられている。 www.kyoiku-press.com 日本教育新聞の報道…

アプリと学力の「鶏と卵」問題

まず断っておくと、以下の考察は元の調査論文を直接参照したものではなく、こどもIT(2026年3月27日付)に掲載されたスプリックス教育財団の調査報告記事の内容に基づいている。 edu.watch.impress.co.jp 元データの詳細や方法論の精度については直接確認し…

文科省の生成AIポータルサイト

年度末である。新年度に向けて、生成AIの活用をどう進めるか(あるいは進めないか)を整理するには、今がちょうどよいタイミングだろうと思う。 文科省が「ポータルサイト」を用意している意味 文科省が「学校現場における生成AIの利用について」というポー…

教員の発信か子どもたちの発信か

千葉県教育委員会が、県立学校160校と教育委員会本体に法人向け情報発信ツール「note pro」を一括導入すると発表した。都道府県単位での一斉導入としては全国7例目になるという。 制度としてのインパクト 今回の取り組みのポイントは、個々の学校の判断では…

結局、基礎を学んだほうが早いのでは?

日本初の「バイブコーディング検定」なるものが登場した。一般社団法人日本AIスキル認定協会が提供する無料のオンライン検定で、生成AIを使って非エンジニアがアプリを作る「バイブコーディング」のスキルを認定するものだという。 newscast.jp バイブコーデ…

教員採用の早期化競争

京都府教育委員会が、2026年実施の「大学3年生等チャレンジ選考試験」の実施要項を発表した。 book.jiji.com 大学3年生のうちに1次試験の一部または全部を受験し、合格基準を上回った科目は翌年度の採用試験で免除される、という仕組みである。 広がる「3年…

生成AI活用の議論に「ウェルビーイング」の視点が欠かせない

武蔵野大学が3月29日に高大連携シンポジウム「生成AI時代の教育を考える~AIは教育をどう変え、人間をどう幸せにするのか~」をオンラインで開催するという。 edu.watch.impress.co.jp 副題の「人間をどう幸せにするのか」というフレーズが目を引いた。 「使…

ICTが「苦手だから使わない」で済むのか?

学校教育情報化推進計画の見直し案が検討されているという記事を読んだ。 www.kknews.co.jp 2022年に策定された計画がもう見直しの段階に入っている。 生成AIやメディアリテラシーといった新しい要素が目標に加わり、GIGAスクールの「次」を見据えたフェーズ…

ハーバードでも「答えはない」という

東洋経済education×ICTに、長崎の公立高校英語教員がハーバード教育大学院でAI×教育を学んでいるレポート記事が掲載されていた(上村洸貴氏、2026年3月15日)。 toyokeizai.net 留学約6ヶ月時点での率直な所感として、明確な答えを期待して渡米したが、ハー…

学研のホワイトペーパーから見える子どもたちのリアル

学研教育総合研究所が公開している「小学生・中学生・高校生白書」のデータを、こちらの記事が取り上げていた。 edu.watch.impress.co.jp 好きな教科・嫌いな教科、生成AIの活用状況、自己効力感に関する設問など、なかなか興味深い内容が並んでいる。 国語…

国語WGの「話すこと・聞くこと」の個別化提言に覚えるモヤモヤ

中教審の国語ワーキンググループ第6回会合(3月9日)で、「話すこと・聞くこと」の個別化について委員から提言があったという報道を見た。 www.kyoiku-press.com 発表者の一人は、子どもの「話す力」を育む教育プログラムを提供する一般社団法人「アルバ・エ…

高校生の生成AI利用率46%を「外からの目」で読む

海外の教育系求人サイトで、日本の高校生の生成AI利用に関する記事が出ていた。こども家庭庁が2月に公表した調査結果をもとにした記事で、高校生の46.2%、中学生の30.8%、10歳以上の小学生の8.6%が生成AIを利用しているという、あの数字である。 https://www…

AIチューターへの漠然とした違和感の正体

AIチューター「Alo」というサービスが3月から提供されるという記事を読んだ。 edu.watch.impress.co.jp 全教科の質問に24時間対応し、問題を撮影して囲むだけで学年や理解度に合わせた解説が返ってくる。教員向けには生徒の質問内容をAIが自動要約し、深夜学…

所見をAIで書くことの、その先にある問い

年度末が近づくと、指導要録や通知表の所見に追われる時期がやってくる。この作業の負担感は、現場の教員であれば誰もが共感するところだろう。 そこに生成AIを活用しようという動きが出てくるのは、ごく自然な流れである。 使えるものをきちんと利用するの…

教師不足と「定年まで働けない」の根っこは同じ

教師不足が3827人。若手・中堅の6割が定年まで働けないと感じている。 www.kyoiku-press.com www.kyoiku-press.com 本日の日本教育新聞に並んだ二つの記事は、一見別の問題のように見えるが、根っこは完全に一つである。 教員という仕事が、専門職として尊重…

「明記」の前に現場を守るべきでは

スポーツ庁と文化庁が、次期学習指導要領の総則に「適切な活動時間での部活動の実施」を明記する方針を決めたという。 www.kyoiku-press.com 働き方改革推進のためだというが、自分にはこれが教員の労働環境改善につながるとは到底思えないのである。 明記す…

入学前教育と課題の「適量」をめぐって

AI教材の入学前教育が25大学79学部に拡大しているという記事を読んだ。atama plusのAI教材を活用し、入学後の学びに必要な基礎学力を習得させる取り組みらしい。 edu.watch.impress.co.jp 自分としては、こうした学び直しの機会を提供し、大学での学びにスム…

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